やはり大都市よりも給与は低い
看護師の平均給与を都道府県別にみた場合、一番高いのは東京です。トップ5に関東が3つもランクインしており、大都市とその近郊は給与が高いことが分かります。逆に一番平均給与が低いのは鹿児島県で、東京都と比べると年間で約140万円もの差があります。さらに、ワースト5は鹿児島県を含め4つが九州地方で、やはり大都市と比べると給与に差があることが分かります。同じく、東北地方も給与が低く、人口が少なくて高齢化が進む地方は特に給与が上がらないようです。ちなみに関東以外で高めなのが、東海や関西地方です。
初任給にも大きな違い
やはり大都市には規模の大きい病院が集中しているので、その分給与も高い傾向があるようです。それと同時に転職市場も盛んで常に求人があることから、病院間の人材確保に向けた競争が激しく、良い条件の求人が増えてきています。看護師は働き続けることで給与が上がっていきますが、大都市と地方では初任給の時点で大きな差がついてしまっている状況です。例えば、東京近郊である千葉県と地方の山口県では初任給に4万円もの差があります。
ほかの地域はどうか
そのほかの地域をみてみると、北海道は首都圏から離れており海を越えるということもあってか、逆に平均給与が高めであるという特徴があります。大企業の支社が置かれているというのも大きいでしょう。また、広い土地があるので大規模の病院を建設しやすいということも理由として挙げられます。
平均給与が低い九州の中でも、一番大きな都市である福岡県はどうでしょうか。福岡県は政令指定都市が2つもある県ですが、首都圏から距離があって物価が安いということもあり、実はそこまで給与が高くありません。看護師に限らず労働者全体の給与が低めです。
ではもっとも離れた沖縄はどうかというと、実は福岡よりも給与が高いです。というのも、需要に対して看護師の数が少ないので、給与を高く設定して人材確保に取り組んでいるためです。地方の中でも沖縄は極度の看護師不足に悩まされているので、待遇自体は良い職場が多いようです。ただし、それでも大都市と比べるとまだまだでしょう。
ただし物価も違う
上述の通り、やはり地方は給与が低いというデメリットがあります。ただし、その分物価が安いという点を忘れてはいけません。例えば東京だと2LDKの部屋を借りるのに月10万円以上は絶対にかかりますが、地方であれば5万円もあれば借りることができるでしょう。そのほか、食費や生活用品なども安く済ませることができます。